ゆらぎの呼吸

そよ風や小川のせせらぎ、小鳥のさえずりなどの大自然の運行の中にある独特なリズムや波動をあらわす言葉を「ゆらぎ」といいます。私たちが心地よいと感じるもののほとんどに、この波動が含まれているといいます。山並みを彩る紅葉も、一見無秩序に並んで見える木々の色づきに感動するものです。しかしもしこうした色づいた木々が人為的に並んでいたならば、消してそこに感動は覚えないはずです。
私たち人間も、大自然の運行の中から生を受けてきました。時計を中心とした規則的な生き方の中で、本来持ち合わせていた「ゆらぎ」が消えつつあります。
一年365日といっても、時計でいう365日ぴったりで地球が太陽を一周しているわけではなく、多少のゆらぎの中で運行しています。閏年があるのはこのためなのです。それは私たちの呼吸や心拍なども同じで、決して一律ではないのですが、便利な時計を中心とした生活が習慣化するにつれて、大自然の運行と一体であった本来の体内時計が狂いはじめているのです。
ヨガの呼吸は、私たちが見失いがちな、忘れがちになる生体リズムを取り戻すことのできる「ゆらぎの呼吸」です。ヨガの実修を始めることによって、狂っていたこの体内時計が少しずつ整っていくのが感じられ、日々の実修も終わりに近づけば、最初とはまったく質の違う高品位の呼吸に姿を変えていることに気づくはずです。少しずつ続けていくことで、知らず知らずのうちに、大自然の運行と一体化した生体リズムを取り戻し、本来の「ゆらぎ呼吸」を体得していくことでしょう。

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